先日、外出の用事があったのでちょいと足をのばして
白金のギャラリーでやってた空山さんの個展観てきた。
セクシーロボットの絵を中心に原画があった。
ほかにお客さんはちょうど誰もいなかったので
貸し切り状態でゆっくり眺め倒してきた。
空山基のセクシーロボットといえばあーた、オレが
高校生の頃あたりからのリアルイラストレーションの
流れの中に、キャラを持ち込んだエポックなシリーズ
だと思いますですよ。
映り込み度99%みたいなポリッシュ仕上げの表面を
持ち、メタルボディでありながら女性のセクシーポーズ
をグラビア風にきめたその絵は、そのイメージの源流が
どこにあるにせよ、切り口として斬新で衝撃的だったです。
それは空山さんの超絶テクが成しえた切り口に他ならない
わけですが、どこかユーモアがつねに漂うのも
空山さんの性格からくるもので、冷たい質感の絵なのに
愛嬌を兼ね備えているのも、セクシーロボットが
支持された原因だと思われるのだったよ。
アメリカのカルトマンガ雑誌「HEAVY METAL」の
カバーになった時は興奮したですよ!
玄光社「イラストレーション」誌のハウツードローの
ページで描き方を公開された時は、つたないながらも
模写したものです。
といっても頭だけ描いて「かけたかけた!」と
よろこんでたわけですが。
そんな空山さんのセクシーロボットの原画を
しみじみ眺めてきたのでした。
しかし展示会においては、やっぱり「原画」という
ものは強いなあ。
絵の具のもりあがりとか筆致とか汚れにいたるまでが
目に愉しい。
プリントアウトの数ミクロンしかない塗膜だと
やっぱり薄っぺらいし、「原画」としての力が
弱いです。
絵を観るなら生がいい。