2012年3月5日月曜日

笑顔の入場は禁止。

先週末はUFCオーストラリア大会と
strikeforceと2日続いてアメリカで興行が
あった。今じゃアメリカは週末にかならずといって
いいほど格闘技の興行があって、一時期は日本も
そんな興行だらけの時があったなあと思いつつ
ネットで観戦するのであります。

両大会でふたりの日本人選手が登場しまして
ひとりは修斗の世界チャンピオン、漆谷選手。
もうひとりはPRIDE武士道や戦極で激しい試合を
連発した漢、三崎和雄選手であります。
漆谷選手はリングアナがコールするとき
「ユールーシータニー!」と呼ばれていた。
次は綴りをULCITANIにしてみるといいのではないか。
そのせいでもないだろうが、新設される
UFCフライ級のチャンピオン候補筆頭、バナビデスに
いいとこなく完敗してしまって残念。

かたやstrikeforceにこれまた初登場、三崎選手は
強豪ポール・デイリーをスタンドで圧倒し
テイクダウンこそ奪われるものの、下からの対処で
デイリーになにもさせず、肘で額を
大きくカットして大流血にも関わらず
判定勝ちしたのであった。
字面だけ読んでると、寝かせられるわ、流血だわ、で
どうなのそれと思われるかもしれませんが
ネットで動画を探して観ていただきたい。
すばらしいっす。

ところで前にも書いたかもしれないが
20年近く格闘技を会場や生中継で観てて思うのは
笑いながら入場してくる選手の7割くらいは
その試合で負けてるんじゃないのかという事で。

なんかねーそれまでは試合の時に
入場では笑ってなかった人が、ある日笑いながら
入ってきたりすると、高確率で負けてる気がするん。
統計とかとってないのであくまでもオレの印象論ですが
先日の漆谷選手も日本では見せないノリの笑顔で
入場してたし、メインのミーシャ・テイトも笑顔だったし。
ふたりとも負けたし。

スポーツにしても仕事においても、いろんな局面で
人が目の前の事にフォーカスしている時って
むしろ無表情にちかづくんですよね。
顔の作りが笑顔で集中してる人もいるでしょうけど
まずほとんどの人間は、いわゆる真顔になってる。
目があきらかになにを見据えてる。
集中しきった人間はそういう顔になる。
昨日の三崎はいままでと同じ、リングをカッ!と
自然に睨んだ状態で内圧が高い入場をしていた。

もちろんリングインしてから集中する選手もある。
だから「笑顔で入場すると負ける」って
言ってるんじゃなくて、フォーカスしきれてない
選手がやっぱり試合で負ける事が多いのな、って話。
すごく当たり前の話なのであります。
仕事でも集中できてないときは、へんなミスするしね。
集中してるようで、なにかに気を取られてたりすると
結果がうまく着いてこない。

負ける時の入場の笑顔は、アレ?って思うときは
大抵自然じゃない時が多いのです。
リラックスしようとして笑顔を作っている、とか
余裕があり過ぎて笑顔になっちゃってる、とか
どこかで「作っている」状態は、集中しきってない
から生まれるモノなので気をつけていきたい。

とゆーような事を格闘技から学びつつ
日々、失われていくオレの集中力を
どうしたら維持できるのかしら、、、、と
あがいているのであります。