2010年5月31日月曜日

本がまた2冊でますでます。



えーっと、でます。

えんえんと旅(シゴトの)をしてきた結果、遂にですね
「西遊奇伝・大猿王2」が出ます。
6月18日集英社です。

ウルトラジャンプ連載時はシーズン2から3の最終回にかけては
モノクロ連載だったのを完全フルカラー彩色しなおしてます。
連載終了から実に10年経ってますがほんとうに申し訳ない。
待っていただいていた方には、お待たせしました。

10年間遊んでたわけじゃなくてですね。それこそシゴトまみれでして
合間合間にすこしづつ塗って、何年かブランクもあったんですが
やっとこさ塗り終わりました。
トラブルも多々ありましたが現在全素材を入稿済みです。

1巻の時よりすこーしうまくなってるので、それだけは
お待たせした甲斐があったかも、、、と前向きに言ってみました。
こんなに時間経って、まだ本を出させてくれる集英社にも
感謝であります。
しかも1巻もちびっと増刷です。
持ってない人はこの機会に2冊買ってみるといいんじゃないでしょうか。
見比べて1巻の頃はヘタだなあ、と笑えるかもしれません。

んで徳間書店から「ラクダが笑う Final Cut」がでますでます。
こっちは6月11日発売。
かつてワニマガジンから出していただいてた同名のマンガに
新作2本つけて完結編として発売です。
未成年の人は読んではいけませんよ。
ホモで女好きのチンピラが人を殴ったり犯したりする
健全な青少年にはオススメできない内容となっております。
不健全な青少年や大人の人は是非。

4月から6月にかけて4冊も本がでて
これはもう寿命が尽きるんじゃないかと思いますが
命続く限り、求められる限りは
もうちょっとだけいろいろやらせてもらいます。
あとに控えてるのは「西遊奇伝・大猿王3」最終巻であります。

「まだあったのか!?コラぁ!」
と思った人、そうなんです。まだあるんでもうしばらくお待ちください。
今度は10年は待たせないです。

はずです。

2010年5月21日金曜日

comicリュウ

こないだ書いたオマケ本が付録な徳間書店「comicリュウ」が
絶賛発売ちゅうでごんす。

マンガデビューの短編が収録されておりますが
どこからみてもメビウスの亜流でほほえましい。
まあ今もたいして変わってないカンジがするけど!

で本誌の中身にも「ラクダ」の最終話的な18Pが載っております。
先月、今月とマンガひさしぶりに描いた。
たいへん時間かかりました。
マンガは描いてる時はつらいが描き終わると楽しいなあ。わはは。
自分の仕事場でやってると他の仕事の事が気になるので
今回ともだちのマンガ家、ヒロモト森一の仕事場で
マンガ合宿した。
つっても通いだけど。
近所なんで便利なんである。

最初3日で、と思ったらずるずる1週間通ってしまい
ヒロモトには迷惑かけたースマン。
ベタ塗りまでやらせてしまったのだったスマン。
たすかった。
全世界的に感謝を表明いたします。

一年中じぶんちで仕事してるので
仕事場に通う、という行為が新鮮でよかったなあ。
仕事場借りるか。
いきなりアメリカとかに!(通えない)

2010年5月14日金曜日

寺田ガボン


おはようございます!おはようございます!

今月でる徳間のcomicリュウには
読み切りのマンガが掲載されますですよ。
「ラクダが笑う」シリーズの最終話です。
バイオレンスな年齢制限マンガであります。
先月と今月のを併せて、以前の3本の「ラクダ」と
一緒に単行本がこの6月に出ますです。
ワニマガジンから出てた前の「ラクダが笑う」は大判
でしたけど今度の徳間版はA5版になります。
計5本のラクダが収録されてこれにて
ラクダとはさよならであります。
いやー乱暴な男だった。。。

さてこの号には上の写真のような付録の小冊子がつきます。
タイトルは「寺田ガボン」。
画の本、ってことです。
なかみは、なんと21の時にはじめて描いた短編マンガと
その4、5年後に描いた読み切りの2本と
ここ数年のイラスト仕事のえんぴつの下絵です。
デビュー作はさすがに「えっへっへ」と
半笑いのデキです。
いやーはずかしい。



2010年5月12日水曜日

iPadでラクガキする。


今度時間できたら、ちゃんとしたメイキングのやつ乗っけてみようっと。

大猿王2巻



なんと遂にというか、やっとというか
いい加減にしろというか、ボコボコにされるのを
覚悟で「西遊奇伝・大猿王」2巻がですね
この6月の中旬過ぎに出ることになりそうでして。
いやもう何年ぶりだ、と。
自分も1巻が出た年を覚えてなかったりして
今検索して調べたら1998年って書いてあって
腰が抜けた。
じゅ、じゅうにねん前!?

なんというかホントにすみませんでした。
連載自体は3巻分までウルトラジャンプできちんと
終わっているのに、2巻出るのがその10年以上後と
いうていたらくですよ!申し訳ないです。

もちろん12年遊んでたわけじゃなくて
いろいろ仕事を重ねてました。
いやーあっという間の12年だったなあ。
2巻分の連載は1999年だったんかな。。。
諸事情で1巻分はフルカラー連載だったんですけど
2,3巻分はモノクロ連載だったんですね。
で、単行本用に着色し直してたわけですが
ここまでひっぱってしまったのは、もうなんというか
ひとえにオレの作業の遅さというか、、、

しかしなんとかこの度発売にこぎ着けられそうでして
上の画像は表紙の一部でして、ああ、ホントに
出るんだなあ、と思いながら、まだ作業は残ってるん
ですけど突貫でやっておりますので
今しばらくお待ちください!!!!!

で、同時期にこれはかつてワニマガジンから発売されて
いた「ラクダが笑う」という本を、新作2本くわえて
徳間書店からFinal Cut版発売、というか、出ます。
これについてはまた近々宣伝させていただきます。
今月発売の「comicリュウ」に新作の2本目が
掲載されますのでそちらもヨロシクです。

ちなみにオレのマンガデビュー作と、ファンタジー風味
の乱暴なマンガの2本と、イラストの下絵を収録した
おまけの「寺田ガボン」が添付される予定なので
お楽しみに、と言っていいかどうかわからないけど
おたのしみに!!

構成物質。

ひとは誰も単独では存在できないのであって
まずは両親がいてオレがいるわけです。
それは生物レベルでの出来事ですが
絵描きマンガ家レベルではそれこそ無数に両親がいるカンジです。
最初に意識したのが誰だったのか、
もうさすがに覚えてないんですけど
小学生のころはマンガと本の挿し絵から影響を受けてます。
絵のみの影響から言うと
マンガはともだちの木内くんと古本屋めぐりをして
手塚治虫や白戸三平、横山光輝などが
最初の血だったんだろうかなー。
模写とかもしてました。
挿し絵は断然、武部本一郎ですよ。
当時はハヤカワ文庫のターザンシリーズとか
子供向け版の怪人二十面相シリーズとかで描かれてましたね。
凄い好きだった。
その後はもうどんどん入ってくる。
松本零士、石川賢、永井豪、石森章太郎、、、
中学生にあがると加藤直之、角田純男、とSFマガジン系で
絵に触れつつ、家にあった世界名画全集からダリとか
マグリット観て
「これはSFじゃなー」とか思ってた。

そして遂に中学の終わりにメビウスとフラゼッタと大友克洋に
出会うわけですよ。
ここでもう完全に方向性がセットされました。
メビウスの「線」にイカれて、大友さんのマンガにやられ
そしてフラゼッタの「筋肉」に燃えた。
たとえば当時「スターログ」で紹介されてたファンタジー系の
筋肉イラストレーターといえばフラゼッタに並んで
ボリス・バレイホーがピックアップされてたものですが
あっちはもう全然ピンと来なかった。
なぜならボリスの筋肉はコスプレチックな写真を
自分で撮り、それを元に描いてるものだから
ヒロイックファンタジーの世界に「今の普通の筋肉」が
はいってきてしまってて興ざめするからなのねー。
剣と魔法の世界にボディビルダーの筋肉は基本相いれない。
まるで時代劇でファスナーが鎧についてるような
違和感があるわけで。

でもフラゼッタはちがったのです。
フラゼッタは物語の世界にある筋肉を描いた。
もちろんモデルはいたのかもしれないが、そのカラダを
ファンタジー用にきっちりアジャストして料理してた
ということです。
しびれたー。
内圧の高いカラダに青白い皮膚が張り、浮き出た筋肉
がうねって「動き」が見事に画面に横溢してて
艶っぽいすばらしい絵だったです。

後年フラゼッタがハワード・パイルやN.C.ワイエスの
影響を色濃く持ってたことを知ったあとも
全然色あせない強さを持ってた。
大好きでした。
フラゼッタはオレを10%以上は構成してるモノとして
永遠なんであります。
合掌。