2013年5月24日金曜日

シンサインなるもの。
























あいや、審査員をふたつ、お引き受けした。

ペーターズギャラリーのイラストコンペと
神戸ビエンナーレのコミックイラストコンペのふたつ。

もうオレが一目みて筆を折るような作品を
是非応募してきていただきたい!

ところで審査員など身に余る責務でして
前は断らせて頂いてましたが、まあ今は
できる範囲で(あくまでできる範囲で)
お役に立てそうかな、というあたりでは
責任をもってお受けすることにしてますです。

なにせ審査員というのは
えらそうに人様の作品を「自分の感覚」でもって
「取捨選択」してしまうという恐ろしい仕事なのである。
筒井さんの「大いなる助走」を読むとよくわかる。
恨まれてなんぼなのであります。

てゆーかホントは怖いのが
恨まれるコトではなくて、自分の物差しを
審査することで、また人様に計られる、という所であります。
選んでるつもりで
「おまえの審美眼みたいなものは機能しとるんか?」
という目に晒されるというコトであります。

こ、こわい。

たとえばオレが「だめだこりゃ」といって落した絵を
描いた人が、その次の日に人間国宝になったりしたら
「テラダはなにをみていたのか。生ける節穴か」
となる。これは怖い。

コトほどさように自分の尺度に自信が持てない。
なんせバックボーンが「ラクガキ」であるからして
「アートの文脈から言ってこれはうんぬん」とか
まったく言えないしわからないし。
まずそんな文脈を知らないし。
自分の感覚は自分に対してしか働かないのであります。

しかし40を過ぎた頃から
ちょっと開き直ったのと合わせて考えを変えてみた。
まあオレを審査員に選んだ人が悪い、という方向に
シフトしてみました。
さらに、そこはかとない知名度がこの業界だけにでも
存在するのであればそれを利用していただくのも、
マンガやイラストの世界の振興の微力くらいには
なるんではないのかと思ったり思わなかったり(どっち)
まーそんな風に考えて、真剣には審査しますが
気軽に引き受けてみたりした。